《TheRedFlag》

JohnyGetYourGun

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大恐慌とフーバーの無策は失われた10年間の延長という結果を招きつつあった。
市民は今日を生きるのに必要な物質を買い揃えるのが難しくなり、フードバンクに連日長蛇の列が並ぶが食糧の余裕は飢えを満たせなかった。
更には米国内で鬱積し、不況につけ込んで躍進した過激な人種差別者や政治団体が騒ぎ出した。
南部では黒人が、西海岸では日系が--すぐに中国系も加えられた--その対象になり始めていた。
田舎町ではカルト宗教が支配し出していた。
ついにワイオミング州都であるシャイアンでは現地警察の治安維持能力が追いつかず暴動となり、州軍に出動要請が出された。
アメリカという幻想が崩れ始めたのだ。

波乱な世界

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イギリス連合の新年観艦式は以前より軍事色を強めていた。
アホくさい書生論の信者以外は「また戦争になるな」と考えていたし、モズレーもそう思っていた。
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超大国が陰ってくれている上に弱ってもくれている。
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インターナショナル級艦隊型空母の建艦が開始され、イギリス連合は観艦式でそれを公表した。
もうジェリーのクソ鉄錆色の軍服を着たポテト連中に顔色を伺う必要などない。
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シャイアン暴動以来連邦軍の治安出動を躊躇わないアメリカ。
日英間の間で揺れ動くデリー。
ホー・チ・ミンの援助を行いベトミンの独立を促すフランス。
数少ない良い平和なニュースはスパルタキアーデの開催だった。
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Terror

ブレアはモズレーからの招待を受け取り、スパルタキアーデのスキー競技の会場に来ていた。
しかし妙だった、辺りを民警が封鎖し思考警察の黒服たちが走り回っている。
そのあとすぐ、ホバート将軍の改造車両がやって来た。
ブレアは首を傾げ尋ねた。

エリック・ブレア.pngあー失礼、同志。一体何があったんだ
イギリス士官.pngおや同志オーウェル!すみません今爆発物の除去作業をしておるんです、テロですよ
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エリック・ブレア.pngやれやれ、ド田舎(ナザレ)の大工の息子に続いてガイフォークスも蘇るのか

ブレアの呟きに士官は笑えなかった。
最大主義者にしろ誰にしろ、自国に危機が迫っていると認識せざるを得なかった。

我らの合言葉は離脱!

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スイス連邦にとって国民の愛国への無関心は以前より憂慮されていた。
軍部の人間の中には戦争は無意味だと言う考えが多く、抵抗に対しての徒労感が強かった。(史実でも大戦後まで酷かった)
結果としてスイスのロマンディ地方を失い、国際社会も世界秩序も助けなかった。
当然だった、中立国を名乗ってはいるがいつ覆るかも分からない小国なんぞに助けてやる義理などない、俺は嫌な思いしないから。
イタリアとしてもドイツとしてもオーストリアとしても、知ったことではない。

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アメリカ合衆国は分裂しつつあった。
アメリカ優先協会のミニットマンと連邦軍は市街戦の様相を呈し始め、M2戦車隊すら投入され出した。
ミニットマンには南部の十字旗をつけている以外は州軍そのままの者すら居たのである。
大統領とマッカーサーの関係は不仲で、緊急事態を名目にした軍事独裁だとワシントンポストのようなリベラル系が批判し、書いた記者が出社する事は二度となかった。
ボストンではパイパー・ライトと言う女性記者がパブリック・オカレンシズで痛烈に批判した後、カナダに失踪した。
彼女は後々ニューイングランド国で確認されている。
合衆国はFEDRA(連邦緊急事態対応庁)による強引な統制が敷かれ、経済損失と不況はますます悪化した。
大都市でのフードバンクで暴動が起き、連邦軍兵営や州軍兵営が襲われるケースも起こり、連邦政府は緊急事態に基づく州軍の連邦軍編入と一部諸州の州軍及び警察、民兵の武装解除を考え出した。
合衆国憲法の人民の武装権の侵害だと言われても彼らは気にしなくなり出した。

大いなるもの極東より

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インターナショナル諸国がスパルタキアーデを楽しんでいた頃、極東は大きな騒ぎを迎えた。

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亜細亜太平洋共同体(以後APC)構想を進めていた日本に於いて31運動以来燻り続けた朝鮮問題が炸裂したのである。
1920年代の軍政統治による反発以降、東亜日報の創設許可などでガス抜きをしてきたが世界が揺れ動いた結果革命ドミノ効果が及んでいたのだ。
発端はAPC諸国内における問題だった、朝鮮を外地とするか傀儡国とするかで問題が起こったが軍保守派、特に北進論者が優勢(この日本は北進を選択した)の為強硬に反発したのである。
そんな東京の話を露知らず、大阪などから帰国した朝鮮の大学生の社会主義者たちは「再独立あり得る」と噂を話し出した。
ソウルの朝鮮唯一の大学生たちが授業も放って国旗を掲揚し独立万歳を叫んだ。
平壌では皆が教会に集まり、牧師と共に主の慈悲と隣人愛と救済の御手に感謝していた。
何かが、何かがおかしくなったのはすぐだった。
日本の総督府が訳の分からない知らせに困惑した時、名目上と言う都合で首謀者数名を任意同行したとき、きっと、何かが間違いを起こしてしまった。
31運動のように過激な騒乱が内戦に拡大するのはすぐだった。
なにせ兵役義務はないが朝鮮人学生も軍事教練を受けているのだから。
これによりAPC諸国は軍を派兵、懲罰戦争を大義名分とする戦いを開始した。

Johny Got His Gun

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連邦軍と民兵の対立は臨界点を迎えた。
ワシントンD.C.ではデモに対しての過激な鎮圧が行われ始め、南部の騒乱鎮圧に出動した戦車隊も襲われ出した。
ロングはついに声明を出す。

合衆国に死を!

アメリカと言う幻想が崩壊した瞬間であった。
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米太平洋艦隊は空母レキシントンを中心にNCRにつき、NCRはマッカーサーと和解せず対立路線を決定した。
彼らは合衆国に対し優勢に戦い合衆国を根負けさせ、独立を勝ち取る事となる。

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連邦軍もサラトガ甲板上でのサラトガ条約に基づき分離主義者に対しての聖戦を宣言した。
海軍も501大隊や212コマンドー大隊と言った抽出部隊を編成、内戦を戦う。

帝国の逆襲

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朝鮮の組織化されていない抵抗軍を新編された精鋭で電撃的に打ち砕き、自殺攻撃を繰り出して抵抗する独立派を崩壊させた日本軍は朝鮮全土の鎮定を宣言した。
不況に悩みアイデンティティと新鮮みのある栄光に飢えていた国民は飛びつき、朝日新聞などの俗物的新聞記者たちは軍部を持て囃し、在郷軍人会による軍事教練が浸透した。
無敵皇軍だの烈煌の意思だのと言う妄言が飛び出し、地域大国としての自尊心から次の狙いを定め出した。

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協商とロシア崩壊以来の宿敵アメリカは連合国が「全てのものを戦場へ!」を合言葉にして内戦している以上、日本と言う巨大な人力車は止まらない。
米ソ連合だのCSAだのは人民解放軍が略奪に走ると言う暴挙を行いしっちゃかめっちゃかになり出した。
日本は次なる相手を定めた。

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次はロシアだ!1906年以来の仇敵に死を!


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Last-modified: 2020-05-22 (金) 03:12:23